スリランカ 「バーベリン アーユルヴェーダ リゾート」に滞在して③

エッセイ・コラム

バーベリン アーユルヴェーダ リゾートでの治療
 バーべリンに着いた翌朝、早速ドクターの問診を受けることになりました。常駐ドクターは二人で日本人通訳もおられました。体調不良なところはどんなところか、どんな症状があるかということを細かく尋ねられました。身長、体重、血圧を測定し、診察をしていただいて、先生の診断を待ちました。ハーブの飲み薬、生ジュースの種類も含めた食事の内容、マッサージ、ハリ、ハーブバス、スチームバスの有無、貼り付ける生薬など、それぞれの人に合わせて細かなメニューが決められます。
 

 
私の場合、6時に水薬、そしてヨガレッスン、朝食はガバジュースとハーブティ、野菜、果物、パンや小麦粉で焼いたもの、食後に飲み薬、休憩したあと、医療センターへ行き、マッサージを受けます。マッサージは、個室で二人の女性によって、頭部、肩から全身に行われます。その後、顔のみスチームバスを受けて、テラスに移動します。テラスの寝椅子に寝そべり、痛いところや悪いところにペースト状の生薬を塗ったガーゼを貼り付けてもらい、池に流れる水音をききながら、40分ほどうたたねをします。

そして、今度はバスやシャワーのある建物へ庭を見ながら移動するのですが、裸足できれいに清掃されたレンガ敷きを歩くと、気持ちが良いことに気がつきました。まず、シャワールームに入り、種子を細かく刻んだものが入ったクレンジング液を体につけて洗い流し、髪を洗います。その後バスルームへ行き、ハーバルバスに仰向けに浸かります。お湯は10cmくらいしか入っていないのですが、それを人が桶ですくって、上半身の上から下に、腕の手先から肩に向かって、下半身は下から上に、細く水が落ちるようにちょうど良い速さで身体にかけてくださいます。ジェットバスは好きではありませんが、さすがに人がすることは気持ちよく、適度な刺激で、身体の循環が良くなるように思いました。人の技に勝るものはないようです。

そして昼食になり、午後は自由時間です。海に行ったり、プールに入ったり、庭を散歩したり最初はしていましたが、慣れてから2回程近くの町までスリランカを代表する世界的建築家バワの建物を見に行きました。ホテルのほうでも、バスでエクスカーションがあり、こちらにも参加しました。その他にピアノ、伝統楽器の生演奏、伝統的な舞踊、映画鑑賞会、アーユルヴェーダやハーブについての講演会、ティータイム、ハーブや料理の講習会、ヨガ、気功などの催しがあります。

昼食、夕食、その間の時刻、就寝前にもお薬タイムがあり、エクスカーションにも薬瓶持参で、参加します。
通常の治療にプラスして、バスティ(浣腸)、シーロダーラ、ナスャ・カルマという治療があり、マッサージ時に点眼目薬もありました。私にとって、シーロダーラとナスヤ・カルマはとても良く効いてくれました。シーロダーラは2日間(1日1回)受け、その間お風呂に入ることができませんし、運動もしないほうが良く、食べ物も制限を受けます。ベッドに仰向けに寝、額の上70cmぐらいのところに温かい油を入れる鉢を吊り下げます。底には穴が開いていて、そこから紐が垂れ下がっており、その紐を伝って油が額に流れ落ちます。温かいので脳が休まるような、頭全体の緊張が取れてとても楽な気分になりました。ナスヤ・カルマは鼻に油を通します。何かが油と一緒に流れ出ました。

 食事も医療の一環です。ときたまビュッフェのときに小さく切ったお魚が出るくらいで、他は全て野菜と果物です。それが、上手に調理されていて、とてもおいしく、16日間滞在しても全く飽きの来ない献立で、ボリュームもあるので、気をつけていないと食べすぎになります。洋風もありましたが、すっかりスリランカ料理に魅せられてしまいました。ここに滞在する間、一度もお肉を食べたいと思いませんでした。レストランには、薬剤師が常駐していて、お薬や食べ物に関する質問にも答えていただけます。