スリランカ 「バーベリン アーユルヴェーダ リゾート」に滞在して④

エッセイ・コラム

バーベリンに滞在して
 バーベリン アーユルヴェーダ リゾートは行為としては病院のようですが、名前のようにリゾートのホテルのようでもあり、病院というのは、本来人間を元気にするところなので、リゾートホテルであるべきではないか、病院、ホテル、と縦割りにするのではなく、その境界にあるようなものが、適切ではないかと思いました。2週間の治療を終えた時には、体中に元気がみなぎり、目が見えやすくなり、肩こりや腰痛もなくなって、爽快な気分でした。身体が重く、何をするにもしんどいのを振り切って、忙しく仕事をしておりましたが、身体の器官、細胞、骨が10歳程若返ったように思えました。

庭との関係を巧みに捉えた建物の設計により、部屋にいてもすぐ外の木々や空、海が間近に感じられ、自然によって人間はずいぶん癒されると感じました。レストランの庭でいただく食事は、より一層おいしかったです。人は精神と肉体からなっており、これらが相互に影響しあって人間を作っているのですから、病気を治すときに肉体のみ治療をするのではなく、精神面、身体全体を見るアーユルヴェーダはすばらしい医療だと思いました。

100人くらいが滞在できる施設でしたが、私がいた時、80%がドイツ人でした。日本人、フランス人が8%ずつで、年齢層は20代から70代で50から60代が一番多いように思えました。

職員以外のスリランカの人には出かけたときに出会っただけですが、人懐っこくて穏やかでした。バーベリンの前の砂浜を散歩している人々は、どの人もにこやかに挨拶してくださり、町でいろんな人を見かけましたが、全般的に表情が穏やかでした。治安が良く、人々が穏やかなのは、地方都市であったことも影響しているかもしれません。

 なるべく自然の中に身を置き、ストレスを忘れて感覚を研ぎ澄ますこと、ヨガやストレッチを行い身体の流れをよくすること、食べ物は決して食べ過ぎないことを日本でも心がけようと思いました。調子が悪くなれば、またヴァーベリンへ行けば良いと思えるので、駆け込むところがあるというのは、ずいぶん心強いです。調子が悪くなくても、またスリランカに行きたいものです。