家庭菜園のある家

エッセイ・コラム

 都会で土地を手に入れるのはかなり高額ですが、たとえば都会から少し離れた奈良県など場所によって広い土地が手頃な金額で売り出されていたりしています。都会への通勤時間が1時間くらいでもそういう土地があります。少し広い目の敷地を手に入れて、室内から楽しめるところには樹木を植え、日当たりが良いけれども室内からあまり見えない所に家庭菜園を作ると、趣味と実益を兼ねたお家が出来上がります。採れたてのお野菜はそれだけでとてもおいしいですし、自分で作ったのですから安心です。
 敷地に余裕がないと、家庭菜園が作れないかというとそうではなく、屋上菜園という方法があります。屋根に土を載せて、そこに菜園をつくることができます。父設計の目神山の家3は屋上に家庭菜園があり、トマトの輪作に合わせて7段の屋根になっています。トマトを植えるとき次の年は前の年の1段隣に植えて8年目に元の位置に戻るよう考えてあります。そのほかの場所には、ナス、大根、ネギなどが植えられていて、とてもおいしい立派な大根が採れたことを覚えています。